教員の働き方改革を推進する理由

教員の働き方改革について思うこと

どうも。3月で退職が決定している小学校教諭ぽん(@ponlog_)です。

私は主にTwitterやブログで教員の働き方について発信しています。

いわゆる「働き方改革推進派」です。

ただ、このような発信をしていると、どうしても

  1. 自分がやりたくないだけじゃん。楽しようとしてる。
  2. 自分のことしか考えてない。子どもや周りの先生のことも考えて。
  3. 文句ばっかり言うあなたみたいな人を雇いたくない。

このようなことを言われます。

リプが飛んでくることもありますし、私は現実の職場でも同じ立場で同じ言動なので、同僚や管理職から言われることもあります。

ぽん

あ〜、そうじゃないんだけどなあ…。

という気持ちが日に日に増すばかりなので、今日は自分の意見を書いていきたいと思います。

伝えたいことはたくさんあるのですが、言葉で表現することが難しく、まとまらないと思いますがご了承ください。

働き方改革反対派の人にも読んでいただきたいですが、議論するつもりはありません。

「こういう考えの人もいるんだな」

という気持ちで読んでいただけたら幸いです。

働き方改革は楽をしようとしているのか

そもそも、働き方改革=サボりという概念が間違っていると思います。

働き方改革というのは、異常な働き方を正常に戻す動きだと解釈しています。

今、多くの先生方が「普通」と思っている働き方は、実は普通ではないのです。

  • 朝7時半に出勤して教室で子どもを迎える
  • 夜18時まで会議をする
  • 夜20時まで自分の仕事をする
  • 土日に出勤して授業準備をする

このような働き方をしていませんか?

私の周りでもこのような働き方をしている先生たちがたくさんいます。

でも、先生たちが悪いのではありません。

7時半に門が開く学校、定時を過ぎても続く会議、定時内に終えられるはずのない膨大な仕事量、それを当たり前としている社会

が悪いのです。

これらを変えていこうとする動きが「働き方改革」だと思います。

「私は今のままで平気なんだけど!働き方改革なんて迷惑!」

と言われることもあります。

この働き方で平気な人は、教員に向いている本当にタフな人だと思います。もはやスーパーマンです。

でも、それがスタンダードになってしまうと、そうでない人たちは潰れてしまいます。

年間何人の教員が休職・退職しているでしょう。

その人たちが弱いのではなく、この働き方が平気な人たちが強いだけなのではないでしょうか。

働き方改革推進派は自分のことしか考えていないのか

先生のために

私は周りのことを考えて動いているつもりです。

学年で動くことが多いので、定時で帰る日は「今日は早く帰ります」と学年団全員に伝え、動きを共有します。

自分がやった方が早い仕事であれば、学年団全員分をまとめてやります。

来年度の先生のことも考えて、作成した教材は整理して残し、フォルダ整理も丁寧に行っています。

異動する年は、直接引き継ぎができないので、さらに丁寧に整理します。

なぜ、時間をかけてでもそのようなことをするかというと、先生たち全員の負担を軽減したいからです。

子どものために

「子どものために働くんじゃないのか!」

という意見もありますが、働き方改革はめぐりめぐって子どものためになります。これは断言できます。

私は初任の頃、残業が80時間を超える月もあるくらい日々の業務に追われていました。

教員1年目ということもあって、毎日が本当に大変で心身ともにボロボロでした。

少しずつ笑顔も減って、子どもの前でも余裕がなくなっていきました。

そして、現在3年目。

残業ゼロとはいきませんが、働き方を見直し、20〜30時間にはおさめられるようになってきました。

早寝早起き、3食しっかりとり、毎日元気です。

余裕を持って子どもと接することができるようになりました。

「先生、遊ぼう!」

と言われたら、校庭にかけ出せるくらいには元気です(笑)

時間外に子どものために仕事をすることが美徳とされがちですが、私はルール違反だと感じます。

仕事というのは限られた時間の中で最大のパフォーマンスを発揮することが重要だと思います。

教員の働き方について異を唱えることについて

「文句ばっかり言うあなたのような人を雇いたくない」

と言うリプを頂いたことがあります。

ぽん

いや、あなたに雇ってなんてお願いしてませんけど…

と思いつつ、うまく伝わってないんだなあと実感したことでした。

「納得いかないことには声を上げていく」

というのが私のポリシーです。

今の教員の働き方は、上の世代の方たちが声を上げずになんでも言うことを聞いて動いてきたからだと思っています。

もちろん声を上げた先生もいらっしゃったのでしょうが、今よりもかなり少数派だったと推測できます。

ただ、この異常な働き方は私たちの世代で断ち切らなければいけないと思っています。

教育実習で教員の異常な働き方を目の当たりにして、教員と言う夢を諦めた同期もたくさんいますし、

実際に現場に出てからは心を病んで休職したり、退職したりしてしまう先生たちもたくさん見てきました。

教員採用試験の倍率も年々下がる一方です。

志願すれば誰でも先生になれる時代がもう来ているかもしれません。

このままだと日本の教育は崩壊してしまうと思います。

私はこのままではいけないと思います。

だから、小さな一声であっても、声を上げることが大事だと思っています。

だって声を上げないと変わらないのですから。

しかし、「嫌だ!」と言うだけではただの文句です。

何が問題なのかを論理的に述べ、代案を出すように心がけています。

例えば、「朝、7時半からマラソン大会の練習をしよう!」と言う意見に反対した時は、

ぽん

「そもそも勤務は8時15分からのはず。」

「前例を作ってしまうと、来年の先生もやらないといけなくなる。」

「マラソン大会前の1週間だけ朝読書の時間や、帯タイムで取り組めるようにするか、体育の授業内で練習すればいいのではないか。」

と言う意見を出しました。(部分的に通りました)

「コロナで休校になったから、電話連絡と家庭訪問をしよう!」という意見に反対した時は、

ぽん

「電話は回線が少ないし、日中はつながらない共働きの家庭も多い。メールという手段があるのだからメールでいいのでは。」

「電話や家庭訪問は保護者の人にとっても負担になる。しかも、教員が保菌者であった場合、家庭訪問をしたら大変なことになる。」

「どうしても気になる児童にだけ電話連絡すればいいのでは。」

という意見を出しました。(全く通りませんでした)

意見が通るか通らないかは別にして、意見を出すことが大事なのです。

心の中で「嫌だなあ」と思っているだけでは、賛成しているのと同じことです。

意見が通らなかったとしても、「反対意見もあった」と言う事実は大きなことです。

そうやって少しずつ働き方改革を広げ現場を変えていくしか方法はないと思うのです。

結論

ぽん

働き方改革によって、これから教員を志す人が増えて欲しいです。